生昆布干し

生昆布干し

昆布干しとは、洗いが終わったら次に始まる作業のことをいいます。

 

天然昆布干し

 

生昆布干し作業が終わったら漁師は沖に漁に出かけるので残った家族やパート(出面さん)たちは、これを干す作業に移ります。

 

 

この仕事は、カンバとよばれる小砂利の敷かれた場所に洗い終わった昆布を、少し間隔をあけてきれいに揃えて干します。

 

 

きれいに揃えるのは、生なので上の写真の矢印部分のように、かさなったまま乾くと、くっついてしまいこれを剥がすときに傷つく恐れもあるからです。

 

 

ヒレ同士がかさなる程度ならヒレ刈りで落とされるところなのでまだ良いですが実の部分まで重なると、これを剥がのは相当至難のワザとなり、ほとんどが傷昆布となってしまいます。

 

 

日の出が近づくころから洗い作業を始め、それを十分に乾燥させなければいけないので7時過ぎには終わらせます。

 

 

カンバには多い日では1000枚以上が干されているので集める作業も暑い日には大変な仕事となります。

 

 

また、乾燥中に濡らしてしまうと製品としての価値は下がるため山に雲が増えてきていないか天候にも気を配り行われるため、この作業中は目が離せません。

 

 

このため誰かが、代表して天気の監視をしながら、ついているか定期的に干せ加減を見に来ます。

 

 

こうして干され、天気が良ければ午後2時くらいまで干しておきその後に家族やパートさん全員で集めていきます。

 

 

なお、天候が良くない日が続くと昆布を干せない日が何日もつづき延びてくるのでそれもよくありません。

 

 

この場合には、昆布乾燥機という釜に火を入れ熱風が出て乾かす仕組みの機械を使います。

 

 

 

実際のところ天日干しのものと乾燥機を使ったものでは正直、天日干しのほうが品質も味も良く美味しいです。

 

 

乾燥機を使用したものは昆布選別のときに製品としての等級も下がってしまいます。

 

 

我々生産者も等級が高く売り上げにも貢献してくれる天日干しを望むところですし乾燥機に使う燃料費も節約できるので天候が良いことをいつも願っています。

 

 

しかし、天候の回復を長い期間待つとなると昆布自体弱り鮮度が落ちる恐れもあり結果その品質をさらに落としてしまいます。

 

 

乾燥機もこの場合は必需品となり、私たち漁師は乾燥機で干す場合もいかに品質が落ちないようにするか常に工夫しています。

 

 

乾燥機での方法にも二種類あり、洗い立て生昆布を直接ける方法と一度カンバに干し半乾きになった昆布をかける方法があり半生まで乾いているとその分乾燥の時間も短縮されます。

 

 

乾燥機にかけるときにも漁師それぞれのこだわりがあり、私の場合熱風の吹き出し口近くには短めの昆布を吊るし風通しを良くしています。

 

 

この順番で吊るしていき徐々に長めの昆布を後列の熱風が最終的に届き抜け出ていくようにします。

 

 

こうして最後尾にある開放ドアまで吊るしていき良好な乾燥状態を保っていけるよう努力しています。

 

 

日々いろいろ試しもっとも天日干しに近い品質になるよう干し方を常に考え、さらに良い方法など仲間の漁師が考えるとそれも取り入れ品質の向上をはかっています。

 

 

もちろんほとんどは天日干しとなりますが、やむ得ず乾燥機の使用になったとき全体にまんべんなく熱風が行きわたらせ乾燥することで良質な昆布に仕上げています。

 

 

乾燥小屋に昆布を吊るしていき最後尾までかけると、一度に1000枚以上となるのですが、これを一枚一枚乾燥小屋にぶら下げていく仕事となります。

 

 

天日でカンバに干された昆布は、日の力が弱まる午後3時前後に集められ一度昆布倉庫というところに入れて寝かされカンバも空きます。

 

 

以上が昆布干し作業の全行程となり天日干しは、2〜3時頃まで乾燥機だと朝から乾燥機にかける場合一昼夜乾燥されていきます。

 

 

お取り寄せ注文や販売にいたるまでには、乾燥という工程はとても大切でこの良し悪しで品質に大きな差がでます。

 

 

 

>>昆布の湿りに続く

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