羅臼昆布漁

羅臼昆布漁

羅臼昆布漁についてですが天然羅臼昆布の漁期間は、7月15日前後から始まり8月31日までの約一か月半知床半島羅臼側でおこなわれますが天候や漁休日を考慮すると30日間程です。

 

知床半島

 

漁の初日にあたる天然昆布漁解禁日のことをカギ卸しといいます。

 

 

この羅臼昆布ですが、世界自然遺産にも登録された知床の豊かな自然環境と魚の宝庫でもあり、その沿岸で育つ最高級の昆布です。

 

 

人口5,000人あまりの羅臼町で、そのうち昆布漁に従事している漁師は漁業権を持つわずか200人と、ひとにぎりにすぎません。

 

 

また現在は、漁師を継ぐ漁業後継者の数も極端に減り上質の天然の羅臼昆布もまぼろしとなりつつありその希少価値は上がる一方です。

 

羅臼港

 

いよいよカギ卸し初日の時間が近づいてくると、その年初の漁となるため正直いって緊張も隠せません。

 

 

ねじりハチマキをして気を引き締めますが、これは個々の自由で汗が目に流れ落ちないこともあり、ほとんどの漁師がしています。

 

 

こうして自分に気合を入れながら刻一刻と近づく出漁時間を陸で待つことになります。

 

 

漁場の選択に間違いはないか、いかに質の良い昆布を大漁してこれるかとはじまる寸前まで考えています。

 

 

出漁は、まだ朝もやも残る明朝5時となり全船一斉にそれぞれが狙っていた漁場に向けて船を走らせます。

 

 

この漁場選択がとても大事で、ここをミスするとその日一日の水揚げに大きな差が出てきますので開始までの待機時間も落ち着かないです。

 

 

漁場は知床半島の羅臼側沿岸となり、操業開始となる合図は朝の6時に各漁場監視員による笛と旗揚げの合図で一斉に漁が始まります。

 

 

操業開始時間は、朝の6時からとなり7月中の漁は、育成状況にもよりますが殆どが4時間操業となり8月からは6時間操業となります。

 

 

夏海の炎天下の中、朝から7月は4時間、8月は6時間という北国の屈強な漁師たちでもこれは過酷な作業となります。

 

 

漁師にはツラくても昆布にとっては、最良な生育環境が揃っているためグルタミン酸やミネラルなど存分にいき渡った旨みの深いものとなって販売されます。

 

 

では、どうやって採るのかというとそれを採るための約3メートルから6メートルもある各竿をその海底の深さに合わせたものを選んで海中に下げて採ります。

 

 

この昆布竿を4時間から6時間という長い時間何度も何度も立て海中に卸す作業とそれを引き上げる作業の繰り返しとなります。

 

 

竿の先には、二股のカギというものがついており、この箇所で昆布をねじり絡ませて海底から水分を含んだ重い昆布を引き揚げていきます。

 

 

また、竿のカギとは反対側に当たる竿の上部に手でねじるためのウタというものがついていて、この端々を両手でしっかり持ちねじりを加えていきます。

 

 

上の写真がカギと呼ばれる箇所となり下の写真がウタと呼ばれる箇所で一本の竿のそれぞれ両端に、このようについています。

 

 

海底に根を張っていのでかなり力を入れなければ抜けず下の写真のようにしっかりウタを両手で持ち力を込めてねじって採ります。

 

 

このカギですが下の写真のように先が二股に分かれた木(現在はプラスチックの円パイプが主流)がついています。

 

 

二つに分かれたカギがついた竿を海底に生えている昆布に狙いを定めてしっかり挟み込んでねじり上げていきます。

 

 

気付いた方もいるかもしれませんがこのカギの写真の横に黒い筒状のものが海面に浮いているのがわかったでしょうか。

 

 

こちらの道具は通称ガラス箱または昆布メガネと呼ばれているもので底にガラスが貼り付けられた例えると大きな水中メガネみたいなものです。

 

 

下の写真はガラス箱で覘いた昆布で、このガラス箱を使い海底に根を張り生息している良質のものを探していきます。

 

 

こうやってガラス箱で水中を覘きながら海底を探していき見つけたら上でも説明した二股に分かれたカギではさみ絡ませねじり上げていきます。

 

 

このようにして天然の漁が行われ、最終的にカギに絡まり海からあがってきた状態が下の写真です。

 

 

もうひとつの疑問が4時間から6時間も採っていたら船が昆布でいっぱいになってしまうのではというところです。

 

 

これにも対策がされており、船に積みきれなくなるようなら陸(おか)と連絡を取り一度陸に運んでもらいます。

 

 

これをせどりといい、数人で船に乗り込んで来るのが主流で多いときには一日に3回ほど取りに来てもらいます。

 

 

この漁を延々と7月中は朝6時から4時間(生育状態によっては7月後半から6時間)8月には6時間行われます。

 

 

昆布を見つけるまでは、船の上で腰を曲げてメガネを咥え何十分ものあいだ海中を覘いたままとなることもあります。

 

 

また、海中で、カギから抜け落ちないようにしっかりと絡めて船にあげていく作業でこちらも職人技と言っても過言ではないです。

 

生こんぶ

 

カギ卸しとなる初日の漁を終えあとは、家族やパートさんの待つ作業場へ帰ることになります。

 

 

こうしてその日の終了時間まで漁を行い、帰りますがこれで終了となるのはこの一日だけとなります。

 

あなたが、お取り寄せ注文で購入にいたるまでには、販売前に次の日からさらにいろいろな仕事が待っています。

 

二日目からは、漁終了でその日一日の作業が完了とならないと話しましたように、ここからさらに多くの仕事が始まり次に昆布洗いがはじまります。

 

 

 

昆布洗いに続く

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